スポーツと格闘技

まぁ色々なところで語られている話題だが、少し前のK-1やら亀田やらも通して考えたことをつらつらと書いてみたくなった。
興味のある人のみ読んでください…

スポーツか格闘技か?
スポーツマンか格闘家か?もしくは武道家か?
さまざまな格闘系スポーツを扱った小説や漫画などで語られるテーマだ。
はたしてその線はどこで引くのだろうか…


僕の意見ではルールがある以上すべてスポーツである。
というより、格闘技とスポーツは分けられるものではない。格闘系スポーツはすべて格闘技でありスポーツなんだから。
同じように格闘家かスポーツマンかということも分けられるものではないだろう。


しかし、格闘家や武道家の定義は難しいがスポーツマンの定義は単純だろう。
あるスポーツをやるものはすべてスポーツマンだ。少なくてもそのスポーツをやる時は。


格闘家として実戦(喧嘩)の場でルールにこだわったり、縛られてしまうのは美徳とはいえないだろう。
喧嘩には基本的にルールは無いものだと思うから、道義的にはともかく、何をしても汚くはないし卑怯ではない。
ルールが無ければ反則は無いのだから、武器を使っても、不意打ちをしても、倒れた相手に攻撃をしても、多対一ですら許されるのが、完全ノールールだろう。
ルールがひとつでもあれば、それはそのルールの下でのスポーツとなるのだと思う。
だから僕はバーリトゥードもスポーツだと思っている。
もちろんスポーツだから、それをやる人が弱いと思っているわけじゃない。


さて、前置きが長くなったが…この間のK-1でマイティー・モーがチェ・ホンマンに負けたが、明らかなローブローをダウンと取られての負けだった。
まぁそれはホームタウンディシジョンからしょうがないが…
後日K-1公式サイトで角田審判長が公式コメントを載せていた。
内容として気になったのは「格闘家である以上はローブローは自分で防ぐべきものだ」という部分…
これはいかがなものか?
K-1というルールのあるスポーツの中で、ローブローは明らかな反則ではないのか!
事故でローブローを起こしてしまうことがあるのは当然だし、チェ・ホンマンを責めようとは思わないが、角田審判長がK-1のルールに責任を持つ立場である以上、受取りようによっては反則を容認しているともとられかねない発言をするのは間違っているはずだ。
ルールがある以上、いくら格闘技であっても、いや反則が重大な事故につながりやすい格闘技だからこそ、反則にはしっかりした罰則を科すべきのはずである。
格闘家はローブローにも対処すべきだという考えならば、ルールでローブローを反則にすべきではない。
たとえば相手がハンドをしてきた時の対処を練習するサッカー選手はそうはいないはずだ。
ルールのあるリングののぼる以上、格闘家であってスポーツマンである。
スポーツマンが、そのスポーツでは反則とされる行為をされて、そして敗北し、さらにそのルールをつかさどる審判長に、「未熟である」と言われるとは。
角田審判長の発言は格闘家としては正しいかもしれないが、審判長としては審判としての資格を問われるべき内容だ。


非常に長くなって、なんだかよくわからなくなってしまったが、ボクサーもK-1ファイターもバーリトゥーダーも格闘家であるだろうが、スポーツマンでもある。
そのルールで合意して戦場に出る以上「格闘家であればルールに縛られて、反則で負けるほうが悪い」という話は間違っている!
そういう戦いがしたいなら、そういう戦いをすればいい。
個人的にはそういう戦いも見たいとは思うが…
ルールのある戦いで、そのルールを踏み越えて反則をしつつ恥じない人間は、大嫌いだ!